こんにちは。ファイナンシャルプランナーの森次です。
以前の記事で、平均的にお子様を大学に行かせるためには4年間で738万円かかりますが、
現在販売されている学資保険では物価上昇に勝てず、実質価値としては元本割れしてしまうので、
学費を貯める上での資産運用の価値についてお伝えしました。
具体的にお勧めなのは『NISA』という制度を使って、
投資信託を購入していく資産運用です。
NISAとは簡単にいうと『非課税口座』の事です。
よく勘違いしている人が多いのですが、NISAはするものではありません。
投資信託等の金融商品を購入し、NISAという非課税口座で管理しておけば、
一定期間は非課税で引き出すことができるのです。
通常は引き出し時、利益の約20%が課税されますが、これが非課税になるので
かなり大きな税制優遇と言えます。
NISAには、『一般NISA』と『つみたてNISA』があり、
1人1口座どちらか1つしか持てません。
一般NISA
一般NISAは年間120万円を上限に投資信託等を購入することができ、非課税期間を5年間とれます。
5年経つと通常の課税口座に移行するか、5年後の新NISA口座に移し替えて
さらに5年間置いておくこともできます。
これをロールオーバーと言います。
合計10年間非課税期間をとれますので、かなりお得なのですが、今のところ、あと2年で終わる制度です。
つまり、2022年か2023年に購入したものだけが使える期間限定の制度です。
つみたてNISA
つみたてNISAは年間40万円を上限に投資信託を購入でき、非課税期間を20年とれます。
20年間の非課税期間は魅力的ですが、
金融庁が決めた投資信託商品213本(2022年4月26日時点)の中からしか選ぶことができず、
逆に一般NISAは何千本の中から選ぶことができるので、商品にこだわりがある方には
物足りないのかもしれません。
逆に言えば、つみたてNISAは素人の人が選びやすいように
ある程度良質な投資信託を金融庁が選定してくれているとも言えます。
ちなみに、一般NISAでも毎月決まった金額を積立投資することはでき、
逆につみたてNISAでも上限枠の範囲内であれば一括で買う事ができますので、
名前とできることはリンクしていません。
違うのは、主に上限枠と期間と商品数です。
結局どれが良いのかは、まずライフプランを作成してみることをお勧めします。
何がしたいのかという目的次第であり、人それぞれ違うのですが、
ご自身でより良い商品を選定したい方や、すでにお子様が小学生ぐらいで児童手当など、
まとまった貯蓄があり、それらを運用したい方には、一般NISAがお勧めです。
貯蓄があまりなく、まだお子様も小さく、
これから児童手当等を使ってコツコツと積み立てしていきたい方にはつみたてNISAがお勧めです。
2018年に始まったつみたてNISAはすでに600億円近く解約しているのも事実です。
流行っているとか、お得だとかいう理由で、とりあえず始めた人は簡単に辞めてしまいがちです。
税制優遇が効いているとはいえ、投資であることに変わりはなく、投資信託の仕組みやリスクについて理解し、
目的をもって、長期で続けていく必要があります。
ご自身のライフプランに照らし合わせて行えば、学費の準備にもお勧めできる素晴らしい制度ですので、
是非ご検討ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。