こんにちは。ファイナンシャル プランナーの森次です。
経済学の父として教科書にも載っているアダムスミスは
著書「道徳感情論」で顧客や社会の課題解決をすることが企業の利益の源であり、
つまり企業の利益追求活動は社会をよくすると言っています。
昨今の世界情勢の先行き不安、株安などで投資をされている方は
不安に思っているのかもしれません。
本日は投資の正体とは何なのかをもう一度改めて解説したいと思います。
企業の利益=ありがとう
よく日本ではお金儲けが良くないものだという風潮がありますが果たしてそうでしょうか?
お金を払うときに「ありがとう!」って言いませんか?
お金を払うという事は金銭を失いますが一方でその対価としての価値を手に入れています。
そのお金の対価が価値あるものだと思うから「ありがとう」と言ってお金を払うんです。
例えば、美味しいものを食べたり、涼しく快適に過ごせたり、病気が完治したり、
顧客は様々な課題を解決してもらった結果として「ありがとう」というお金を支払います。
逆にいえば、お金儲けとは「ありがとう」を集めたという事です。
それをもっと大きな単位で行うのが企業です。
企業にとっての利益とは、顧客や社会の課題解決の対価なのです。
つまり、企業が利益をだすということは、世の中に幸せの総量を増やしたということです。
それを世界一上手にやっているのが、アップル、グーグル、アマゾン…etcですよね。
想像してみてください。アップル、グーグル、アマゾンのない世界を。
物足りないですよね?
これらの企業は世界中の人を幸せにしている偉大な企業という事になります。
さて、そうやって企業が「ありがとう」を集めた結果として利益をあげると、
必ずその企業の株価は上がります。
ここが本日のポイントで重要なのでもう一度言います。
「企業が利益を上げると必ず株価は上がります」
もう少し解像度を上げて解説すると、
利益を出していない企業の株より利益を出している企業の株の方が欲しくないですか?
当たり前ですが、沢山利益を出している企業の株をみんな欲しがります。
みんなが欲しがるという事はその企業の株の価格は上がります。
逆に利益を出しておらず人気がない株は下がります。
しかもそれが毎年100万の利益を出している企業より、
1000万の利益を出している企業の方が人気は上がります。
という風に利益を出していたら、その利益に見合った良い感じの株価までは必ず上がります。
但し、その途中にはマーケットという不確定要素が入るので、タイムラグは出ます。
例えば、コカ・コーラがいつもと同じように利益を出していたとして、
本来であればいい感じのところまで株価は上がるはずなんです。
でもコロナが来たら?
一旦手元に現金を置いておいた方が良いかもしれないという思考が働き、
株なんか売って安全資産に乗り換えて運用したいと思うかもしれません。
するといくらコカ・コーラが利益を出していても、株価は下がります。
これがマーケットの不確定要素です。
コカ・コーラの利益に関係なく、景気や政治や日々のニュース、人の気持ちに左右されます。
だから短期的に見れば株価の動きはわからないのです。
でも一方で長期的に見ればどうでしょうか?
冷静な人は、コカ・コーラの株価が下がっているのを見て、
コロナが来たからといってコカ・コーラの味もみんなの味覚も大きくは変わっていないはず、
という事に気づくのです。
それなのに、こんなにも株価が下がっているなんて、
これはお得なのもかもしれない!と思い、
また徐々に買われ始め、結果としてタイムラグはあったものの、
長期的にはその利益に見合った良い感じのところまで株価は上がっていくはずです。
まとめ
株価は短期的にはマーケットが決めるので不確定であるが、
長期的には企業の利益が決めるので、利益さえ出していたら上がるのはほぼ確定しているのです。
コロナがきても戦争が起きていてもみんな買い物はしますよね?
その裏側でどこかの企業は利益を出しているのです。
世界の人口は今も増え続けているので、買い物の量は増え続け、利益も増え続けるでしょう。
そして、企業は今も社会の様々な問題を解決し幸せの総量を増やそうと活動しています。
この先もこの活動を辞めることはないでしょう。
そう考えたら、世界全体で見れば企業は今後もさらに利益を出し続けて、
その結果として、世界全体の株価は上がり続けていくでしょう。
だからこそ、短期的なマーケットの上がり下がりに一喜一憂するのではなく、
長期的な目線に立ち、日々我々が買い物していることに目を配り、
企業が利益を上げれば株価は上がることを思い出し、
世界全体に分散する投資信託を長期的に保有し続けることをお勧めいたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。