インデックスファンドとアクティブファンド

こんにちは。ファイナンシャル プランナーの森次です。
 
先日のトランプ大統領関税引き上げニュースによる株価の下落時、日本で販売されている投資信託のうち、最も下落幅が少なかったベスト5はすべてアクティブファンドでした。
また10年前までインデックスファンド全盛期だったアメリカでは、現在最も売れている投資信託の上位はアクティブファンドに変化しているようです。 
金融業界ではアメリカの10年後ろから追っていると言われている日本でもっとも売れている投資信託はオルカン、S&P500などのインデックスファンドです。
 
改めて本日はインデックスファンドとアクティブファンドについて説明させていただきます。
と言っても外食産業に例えたら、インデックスファンドがファーストフードで、アクティブファンドはそのほか全てという括りになります。
その中にはぼったくりバーからミシェラン5つ星レストランまであります。
さすがにそれだと幅広すぎますので本日は優秀なアクティブファンドに限定させていただきます。
 

投資信託とは

投資信託とは、様々な企業の株や債券をファンドマネージャーが選定し購入しパッケージ化された商品です。 
投資家は投資信託を購入するだけで、沢山の企業の株主に間接的になれますし、ファンドマネージャーがそのお金を使ってその時々で優秀な企業の株を売り買いしておいてくれますので、ほったらかしにしておいても安心できますし、少額からでも購入すれば分散投資ができます。
 
そして、ファンドマネージャーがどのようなルールに従って様々な企業の株や債券を選定し購入するのか、この手法が大きくインデックスファンドとアクティブファンドに分けられます。
 

インデックスファンド

世界の時価総額の大きい企業から3000社を集め、上から順番に加重平均という手法で、3000社すべてを購入するのがオルカン、アメリカの時価総額の大きい企業から500社を集め、同じく加重平均で500社すべてを購入するのがS&P500です。これらを総称してインデックスファンドと言います。
 
インデックスとは指数の事ですから、世界の時価総額の大きな企業をすべて大人買いしておくことで、世界経済を指数化し、その指数に連動させる投資手法です。
時価総額は誰が見ても一緒なのでどの運用会社が作っても中身は同じ商品になります。
と言うことは手数料を引き下げたほうが勝ちますので各社手数料引き下げ合戦が行われています。
 

POINT1:インデックスファンドのメリットは?

●コンピュータが自動管理し売り買いしてくれるので手数料が安い。

● 手数料の安さは誰が見てもわかるのでNO,1がわかる

●手数料引き下げ合戦を行うにあたって大量の広告戦略をとるので認知が広がり情報を得やすいのとみんな一緒という安心感があります。
 

POINT2:インデックスファンドのデメリットは?

●数値化しているということは、自分がどういう企業のオーナーになっているのか、自分のお金をどういう企業に託し、世界にどういう価値を生み出し、役立て成長させることで自分の資産も増えたという納得感や手触り感が薄く、大き  なマイナスが来たときにすぐに辞めてしまいたくなります。

●インデックスファンドは時価総額という今までの過去実績、つまり過去を見ているので未来がどうなるのかはわからないのと同時に、自分のお金が未来を作っているという意識がなくなってしまいます。
例えばオルカンには30社以上、S&P500には10社以上の軍需産業が入っていますが、インデックスファンドを買っていたら気づくこともあまりません。
ちなみに、アメリカでは軍需産業には投資をしないでくれというでも活動が学生を中心に起きたことも起因して、何も考えずにインデックスファンドを通じて大人買いをした結果軍需産業に投資するのではなく、未来の成長にフォーカスしたアクティブファンドの人気が現在では高まっています。

●ここまでインデックスファンドが流行ってしまうと、市場の合理性が失われ今までのようなパフォーマンスが出なくなります。
インデックスファンドに選ばれただけで大量にその企業の株が買われ、結果として株価が上がります。
いくら実態は全く利益の出ていないゴースト企業だったとしてもです。
そしてすでにインデックスファンドの合理性は失われているぐらいに流行りすぎていると多くの専門家が警告を鳴らしています。
 

アクティブファンドとは?

これに対してアクティブファンドは日夜ファンドマネージャーが自分たちの投資哲学に基づき世界中の企業を何年も調査、分析し、自分たちが目指す未来を創るに値する企業を売り買いしてくれます。
メリットはインデックスファンドのデメリットをすべて解消してくれることに繋がります。
未来に向いた投資をし、自分のお金をどういう企業が社会に役立ててくれているのかという納得感や手触り感を得られ、ファンドマネージャーが常にその企業を保有するに値するかどうかを選定してくれています。
また投資哲学は投資信託ごとに違うので自分のライフプランや人生設計や好みに合った商品を探すことができます。
そのぶん手数料がインデックスファンドと比べて高いのですが、それ以上のパフォーマンスを出していたらデメリットにはならないのではないでしょうか?
その結果として、今回のトランプ政権による株価下落時にも、下落幅の少ない投資信託はすべてアクティブファンドだったということです。
今日も一日がんばりましょうね!