お金の不安とうまく付き合っていく方法

こんにちは。ファイナンシャル プランナーの森次です。
 
多くの方がお金の不安を抱えて生きています。
お客様の個別相談に乗らせていただきながら日々どうすればお金の不安から脱却できるのかを考えてきました。
本日はそんな僕の経験からお伝えできることを書かせていただきます。
 

あなたはお金の不安を抱えていますか?

老後という将来が漠然と不安で、今お金を使うことに罪悪感を覚えたり、許可を出せない方。
今ある預貯金がなくなってしまうことが不安で必死に働いて預貯金残高を積み上げ、通帳の金額を見てほっとしながら過ごしている方。
保険や投資信託やいろいろと金融商品には入ってみたものの結局どうなるのかがわからず漠然とした不安は消えず不安を抱えたままの方。
 
様々なお金の不安を抱えた方を今までに見てきました。
不安を抱えている方の多くは、預貯金を積み上げることか、NISAやiDeCoなどの金融商品に入ることで、その不安を拭い去ろうとしています。
 
もし皆様の中にもこのような経験をされた方がいたら、ちょっと思い出してみてください。
預貯金を積み上げたり、金融商品に入ることであなたの不安はなくなったでしょうか?
多くの方は預貯金を貯めても金融商品に加入しても不安を拭いされずにいます。
 
ただこれだけはわかっておいてください。
「不安」とは心の状態であり、心の状態を作り出しているのはあなた自身です。
その不安を拭い去るための一つの手段が預貯金や金融商品に加入することなのですが、ただ加入するだけでは不安はなくなりません。
 

不安は悪いことではない

まず、考えてほしいのが、不安は悪いことではないということです。
というか不安とは心の状態なので、良いも悪いもないのです。
 
なのに不安を悪いもの扱いしてしまうと、そんな不安を抱えている自分を否定してしまうことにも繋がります。
 
そしてその不安に取りつかれたまま行動すると、「○○しなければいけない」という恐れベースで生きていくことになるのでしんどくなってしまう可能性があります。
 
それだけならまだいいのですが、「○○しなければいけない」行動はどこかに歪みを生んでしまう可能性もあります。
 
例えば、お子様の学費を貯められないと悩み不安を抱えている方は、そんな自分をダメな親だと責めながら必死に毎日パートをして家事育児を切り盛りし、ついついその余裕のない状態が子供やパートナーへの怒りとして現れるかもしれません。
 
そもそもいつもお母さんが疲れた顔をしてため息ばかりついていたら、子供は豊かになれるでしょうか?

お母さんの不安や怒りという心の状態は子供に影響を与えます。
そうやって必死に貯めたお金を子供は受け取ってどういう気持ちになると思いますか?
 
もちろん有難いという気持ちはあると思います。
でもそれと同時に申し訳ないという気持ちになるのではないでしょうか。
 
豊かさとは程遠く、子供も親と同じように「不安」を抱えたまま生きていくかもしれません。
 
だからまず大切なのは、「不安」は悪いことではないと知っていただくことです。
「不安」の奥には、あなたが大切にしている「考え」や「価値観」があります。
例えばお子様の学費が貯められないという「不安」の奥には、お子様への愛情があり、お子様にやりたいことを応援したいという考えがあり、だからこそ、その考えが叶えられないことへの不安があるのです。
「不安」とは大切にしているモノの裏返しであり、大切にしているモノに気づかせてくれるのです。
 

未来に対する不安は選択できる

次に、不安なのは選択できるからだということも知っておいてください。
 
我々は自分の人生を自分で選択できる自由を持っています。お金の使い方で未来が決まります。
 
自分の未来を自分で選択できるのです。
例えば、毎日毎日が食べることに必死であれば選択の自由もなくただがむしゃらに働くだけです。
でも我々はすでに多くのものを持っていて豊かなのです。
 
だからこそその豊かさを失う不安だったり、大切な人に迷惑をかけたくないとか困らせたくないという不安を抱えています。
考えてみてください。
子供の学費を貯められないという不安を抱えている方がいますが、一方で子供が欲しくても授かれない人もいるのです。
すでに子供というかけがえない財産を頂いているのです。
 

わからない不安

また、不安を増殖させる理由として「わからない」があります。
 
例えばお化け屋敷は暗くてこの先に何があるのかがわからないから不安なのです。
だから我々はお金の見える化を図り、人生の大きな地図を描くように「ライフプラン」を創るのです。
 
そうすることで、この先どういう目的でどれだけのお金をどういう風に使えばよいのかを考えられるようになり、優先順位をつけ、自分で選択し、「○○したい」というお金の使い方ができます。
 
お金との向き合い方を「○○しなければいけない」という恐れベースから、「○○したい」という願いベースにシフトできれば、不思議とお金の不安は小さくなり、この瞬間にこんなにも多くのものを与えられている、すでに持っていることへの感謝があふれてきます。
それが今を生きるということであり、不安とうまく向き合い、お金と上手に付き合っていくために大切な心の状態だと思っています。