今アツいドル建て 一時払い終身保険


こんにちは。ファイナンシャル プランナーの森次です。

昨今、ドル建て一時払い終身保険が爆発的に売れています。

投資信託や変額保険は資産を「増やす」ことが目的です。
それに対して、ドル建て保険の目的は「守り」です。
どちらが良いのかというよりは目的は何なのか、
合うか合わないかが重要ですが、
今回は今話題のドル建て一時払い終身保険についての説明です。
 

ある保険会社での見積もりです

40歳男性、本日のレート1米ドル=140.59ドルで1000万円一時払いで支払った場合、
71,128.81ドル分、この保険に支払ったことになります。

その時点で、3.57倍にあたる254,632.67ドルの死亡保障がドルベースで最低保障されています。
この死亡保障は終身型なので、途中解約をしなければ何歳でお亡くなりになっても
ご遺族にこの金額を残してあげられることになります。
さらに20年間実質利回り4.27%が固定されているので、
20年後に解約したらドルベースで約2.3倍の162,720ドルになることが確定しています。

その後は解約せずに置いておくと、利率を見直し15年間固定されます。
さらに15年後に利率を見直し15年間固定されるを繰り返します。
利率見直しは実質利回り最低1.13%は保障されています。

つまり、最初20年固定された金利で運用されることが決まっていて、
そこで解約しても良いですし、
その時の為替が円高に振れていたのであれば、
置いておけばその後も最低保障された状態で増えていき、
解約せず最後まで置き続けておけば3.57倍の死亡保障をご遺族に残してあげられます。

そう考えたら、かなり安定した資産運用が期待できるのではないでしょうか。

告知なしプラン

さらにこの保険には告知なしプランが存在するので、
持病を持っているため死亡保険に加入できない人でも死亡保障を確保できます。
加入から2年間は死亡保障が削減されるものの、
2年経てばドルベースで一時払い保険料の3.07倍の死亡保障が最低保障されます。
通常のプランに比べ死亡保障は少し少なくなりますが、
その分、死亡保障に保険料が回らないので運用利回りは良くなり、
実質利回り4.33%が20年固定され、
20年後に解約すればドルベースで2.32倍になりことが保障されています。
 

他にも色々なプランがあります

さらに他の保険会社には、30年固定のものや、
認知症になったらあらかじめ指定代理人に設定していた受取人の口座に
保険金を入金できるものなどもあります。
預貯金や投資信託が凍結されるなか、
動かせる資産を作っておく意味では非常に使い勝手の良い商品だと言えます。
 
 

なぜ昨今このような商品が増えているのか

コロナ後の好景気の影響でアメリカの国債の利回りがかなり上がっているのが要因です。
国債は、我々個人で通常買えるような市場に出回っているものよりも、
機関投資家である保険会社は、より金利の高い条件のものを購入できます。

さらに企業が発行している社債なども買い付けています。

社債は個人で購入すると、企業破綻した際、紙切れになるリスクがありますが、
そのリスクは保険会社がとり、最低保障されていることもこの保険の大きな魅力の一つです。
 
 

為替のリスクについて

この手の商品の最大のリスクが、為替です。
為替は様々な要因で動くため決して予想できません。

現在は2年前に比べたら、3割ぐらい円安に振れています。
ただ、為替は基本的には国家間での取引レートなので、ある程度の円安円高を行ったり来たりします。

例えば、1ドル100円の時にアメリカで100万したバックが、今買うと140万ぐらいします。
そうなると今はアメリカでの買い物を控えようと思いますよね?

逆にアメリカの人にしてみたら日本に来て買い物したら
アメリカで買うよりかなり安く買えるという事になります。
だからインバウンドの人たちが沢山日本にドルを持ち込み、円に換えて沢山買い物をします。
すると円が沢山買われるので、円の価値が上がり、今度は円高になります。

逆もしかりです。

これを業者や企業が大量の資金で行うため、円安円高を行ったり来たりします。
もちろん為替はその他にも、国家間のパワーバランスや金利差など様々な要因で動きますので、
あくまでもここに書いた動きはその一つですが、
基本的にはある程度のふり幅を行ったり来たりするようにできてきます。
 
 

ドル資産を持つ価値について

では、長い目で見たら円安円高どちらに向かってくのでしょうか?

世界の人口は今も増え続けています。

一方日本の人口は、毎年凄いペースで減っています。

去年一昨年で、鳥取県と高知県の人口が減りました。
さらに物価も先進国の中ではかなり安くなってきているので、
この先、日本人の若者は海外に出ていき、
移民の人たちにしてみてもわざわざ日本に来るほどの魅力がなくなってきています。

それは、近い将来、日本という国自体の価値が今よりも下がっているとも考えられます。

そうなると長い目で見たら、日本の通貨である円の価値が下がるとも考えられ、
円安に振れていく大きな要因になります。

仮にそんな将来が来たとして、資産の一部をドルで保有していたら? 
円に換金することで資産を増やすことができます。

逆にそういう未来が来なければ? 
その時は今と変わらず為替は行ったり来たりするので、
保険会社が最低保障してくれた利回りの恩恵を受けるなり、
死亡保障で残してあげるなりすればよいのです。

これが資産分散という考え方です。

ドル資産を持つ事と保険会社の最低保障に守られた資産、
まさにドル建て一時払い終身保険とは「守り」の資産なのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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