こんにちは。ファイナンシャル プランナーの森次です。
昨今、S&P500などアメリカ株全盛期です。
といっても2020年から株価が数倍になっているS&P500も、上位7社を除いたS&P493の株価をみると2020年から全く上がっていないのです。結局アメリカというよりは世界を牽引する強い企業の調子が良いということなのですが、ただ、2010年代ぐらいまでは、新興国株が大人気でした。中国やインドの台頭、ブラジルのワールドカップやオリンピックに後押しされ、新興国株が爆上がりしていたので、とても人気が高かったのです。
いつの時代もトレンドというものがあり、爆上がりしてきた新興国株が2010年代までは人気でしたが、これは割高で買っているということなので、その後現在まではあまり伸びていません。ただ新興国がダメになったわけではなく、加熱して割高だったものが平常時に戻ったのが昨今で、長く持てばここからしっかりと増えていく可能性が高いと思われます。一方で、昨今爆上がりしてきたのは世界を牽引するアメリカ企業の株であり、それらが多く含まれているS&P500やオルカンが今は一番人気です。でもこれは少し前の新興国株と同じで、かなり割高で買っているということなので、今後は時間をかけて成長が鈍化する可能性が指摘されています。それも悪いことではなく、割高だったものが元に戻っていくだけの事であり、その後はまた長く持てば増えていくと思われます。
ここまでをまとめると、新興国株の株価が爆上がり→新興国株人気→新興国株割高→新興国株鈍化、アメリカ株の株価爆上がり→S&P500、オルカン人気→S&P500、オルカン割高→S&P500、オルカン鈍化(予測)となります。
新興国が強かった時代背景
新興国株が爆上がりし、現在はアメリカ株が爆上がりしている時代背景には、グローバリズムからナショナリズムに変っていったことがあげられます。
ベルリンの壁崩壊以降の世界ではヒト、モノ、カネが自由に行き来するグローバリズムという考え方が主流で、EUがその象徴でした。世界中の関税が取り払われた世界では、国を飛び出して世界をマーケットにするグローバル企業が大活躍しました。より安い労働力を求め、世界中のグローバル企業が中国やアフリカやアジアといった人件費の安い新興国に工場を作りました。
その結果、新興国にお金が流れ、新興国株の株価が上がっていったのです。
そしてグローバル企業はより安い商品を世界で販売するようになり、世界的なデフレ時代に入りました。ところが多くの移民が流れ込んだEU諸国では貧富の差が拡大し、治安が乱れ、ついにはイギリスがEUを離脱したり、自国建て通貨じゃないギリシャでは、ギリシャ危機と呼ばれる経済危機が起きたり問題が各地勃発し、行き過ぎたグローバリズムが問題視され、気づけば世界の流れは、今までとは反対のナショナリズムへと加速していきます。
その代表がトランプ大統領です。
関税をしっかりかけて自国がまず潤うような政策を行っていきました。その結果世界はインフレ時代へと突入しました(ウクライナ戦争によるエネルギー価格の高騰やコロナ明けの人件費高騰の影響もある)、インフレ時代になると物価上昇についていけない貧しい国は苦しくなります。
それがここのところ新興国株が厳しい状況の大きな要因です。
インフレ時代はすべての価格が上がっていくので、価格決定力を持っている企業だったり、高い給料を出して人材を集められる企業が生き残り、そうじゃない企業が淘汰されていく時代です。マグニフィセント7のような強い企業が世界を牽引しているので、オルカンやS&P500、先進国株が昨今は人気であり、だからこそ今はかなり割高で買わされているという一面もあります。
このように歴史から読み解いていくと、以前は先進国株が人気で、今アメリカ株が人気な理由がわかります。
これがいわゆるトレンドであり、最悪なのはトレンドを追いかける行為です。
つまり新興国株が人気の時に新興国株を割高で買って、平常時に戻っているだけなのに、ここ数年は思ったよりあまり伸びていないからという理由で、昨今人気のS&P500に乗り換えなんてしたら、新興国株→アメリカ株と、いつもトレンドを追いかけ、その時人気の割高なものを買っていくことになります。
当然ですが、割高なものを買って、また平常時に戻ろうとしている全く増えていない時期に売って、さらに割高なその時のトレンド商品に乗り換えてしまっては、資産が増えるわけがないですよね。
まとめ
大切なのは、長い目で見たら株価を牽引しているのは、トレンドでもマーケットでもありません。
企業が生み出す価値です。
つまり、どの時代においても優秀な企業が世界に価値を生み出し続け、その結果株価は長期的には上がり続けるのです。マーケットやトレンドに投資するのではなく、世界に価値を生み出し続けるであろう企業に投資をするのです。



