こんにちは。ファイナンシャル プランナーの森次です。
昨今、「NISA貧乏」という言葉が流行っています。
SNS等でバズったりしているのは、おそらく多くの方がNISAによる投資を行ったことで貧乏になったと感じ、この言葉に反応しているからではないでしょうか。
NISAは早く始めないと損?
先日、20代の方が相談に来られました。
SNSで言っていた情報を鵜呑みにし、早くNISAをしないと損をしてしまうというふうに焦っているそうです。
聞けば、1,800万円のNISA非課税枠は、なるべく早く埋めた方がお得であり、1年でも早く埋めないと、複利効果が薄れていき、損をしてしまうと感じているようです。
確かに、NISA枠の1800万は元金の枠でありそこから複利で増えたものに対しては、すべてが非課税となりますので、SNSで聞いたNISA枠をなるべく早く埋めてしまったほうが得だというのは間違いではありません。
ただ、早く始めないと損かというとそうは思いません。
むしろ時間は遅くなってもちゃんと価値を感じて投資を始めるほうが結果として長く続けられるかもしれません。
NISA貧乏を感じる人の典型的パターン
また、お金を増やすことだけにフォーカスしていては、人生の全体最適は見えていないことになります。
子供との時間を大切にしたりといった優先順位もそうですし、様々な環境が変わっても安心して投資を続けられる仕組みを持っていることもそうです。
「ただ損したくないから」というだけで無理をして投資を始めてしまうと、例えば、短期ですぐに売却したくなってしまったり、「○○ショック」のような大きなマイナスが来た時に不安に飲み込まれてしまったりします。
日々経済的にも心にも余裕がなく、勢いで損したくないからと投資を始めたは良いものの、そこまで無理して投資をして一体何になるんだろうと思いだす人たちが「NISA貧乏」という言葉に反応しているのかもしれません。
投資において最も大切なこと
そもそも投資を始めた目的は何なのでしょうか。
老後の不安を取り除きたい、日々の生活にゆとりを持たせたい、安心した未来を迎えたいといった「心の豊かさ」を手に入れたいというものではないでしょうか。
それなのに、投資を始めたことで不安が増幅したり、日々の余裕がなくなったりするというのは本末転倒です。
投資を始める時、最も大切なのは商品選定や金融機関選定なんかではなく、何のためにその投資を行い、どういうふうに続けていきたいのか、そのために日々の余剰資金の中から何年間かけていくらぐらい投資に回し、その結果老後いくらの資産形成につながるのかという『未来設計』がすべてです。
資産形成とは
「増える」「貯める」「守る」のバランスを取りながら、より安心した無理のない設計で、時間をかけて積み上げていくものです。
無理のないというのは、心の無理と経済的な無理の両方です。
日々投資のことが気になって、短期の株価の上がり下がりに一喜一憂するような、心に無理をした状態で投資をしていると、長く続けることは困難です。
また、経済的に無理をした状態で続けていても、臨時の出費等があったときや、収入が下がったときなど、様々な人生の環境が変わったとき、投資を継続することが難しくなります。
資産形成とは、長く時間をかけて資産を形成していく行為ですから、途中でやめてしまうということは、資産は形成できなくなります。
つまり、目的は達成されなかったということです。当たり前ですが、当初期待していた心の豊かさを手に入れることも難しくなるでしょう。
では、安心した資産形成を行うために何をすればよいのかの3ステップをお伝えしていきます。
1.余剰資金の確保
経済的に無理にならないように、日々の収入を「使うお金」と「守るために置いておかなければいけないお金」、そして「投資に回してもよい、増やすお金」に分けていただきます。
使うお金と守るお金以外のお金のことを「余剰資金」と言います。
まずはこの余剰資金の確保が必須です。
2.ライフプラン
現状を把握することで、「分からないから不安」という感情に飲み込まれることはなくなります。
お金を見える化することで、自分たちのお金の使い方の優先順位を選択できるようになり、より自分の人生を自分でクリエイトしていくことにつながります。
また、ライフプランを作成すると、自分たちが今何をしなければいけないのかという、現状足りていない目的地も明確になります。
これが投資をする上での目的地になるので、とても重要です。さらに、投資をどれだけの期間、どれだけの金額でできるのかという、人生における貯め期、運用期、 取り崩し期を見える化することも、非常に重要です。
これらは人によって皆異なるので、この各時期を明確にすることが、安心した資産形成の鍵となります。
3.長期分散積立投資
具体的には、投資信託を使って分散を行い、長期間運用する仕組みを作ることです。
感情に飲み込まれず仕組みの力で資産形成を行える積立投資を続けていくことが、安心した資産形成につながります。



