こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!
本日は日本で最も売れている投資信託である通称オルカン(オールカントリー)と呼ばれるインデックスファンドの全世界株式についてです。最初にお伝えすると筆者はこの投資信託に賛成も反対もなく、使いかた次第だと思っています。ただ、昨今SNS等に出回っている情報は少し行き過ぎてしまっていたり間違って伝わっていると感じることもあるので本日はそのあたりを解説いたします。
時価総額加重
まず、オルカンやS&P500といった投資信託はインデックスファンドと呼ばれる投資信託に分類します。
これらは時価総額の大きい順に企業を並べてきて上から順番に加重平均で買っていくのです。
簡単に言うと世界の企業をでっかいもん順に並べて、例えば一番大きな企業の時価総額が100兆円企業なら100株、次の企業が90兆円なら90株といった具合に上から順番に買っていきます。オルカンは全世界の企業を並べてきて上から順に2460社、S&P500はアメリカの時価総額でっかいもん順に500社を買い入れます。
これを定期的に見直しておけば、常に世界をけん引している企業に分散投資できるというわけです。
これを『時価総額加重』といい、多くのインデックスファンドのベースとなる仕組みです。
世界中に分散しているから安心は嘘?
1.オルカンが組み入れているのは2460社ですが、世界の上場企業は53000社です。
つまりオルカンが組み込んでいるのは全世界のたった4.6%です。
世界に分散しているとは言いがたいのではないでしょうか?
2.オルカンは世界の時価総額のトップ4.6%を組み入れているので、2460社で世界の時価総額の85%を組み入れています。さらに、オルカンの中でもマグニフィセント7と呼ばれる上位7社時価総額が、オルカン2460社の時価総額合計の22%です。
ちなみにオルカンの中の時価総額下位1900社の時価総額も同じく22%です。
つまり、加重平均とは、全体に分散されるというよりは勢いのあるより強い企業をより沢山購入するので、かなり偏った購入になります。
3.こちらの図を見ていただきたいのですが、

オルカンの上位7社はすべて②になります。
このスタイルというのは時代によって常に入れ替わっています。
①バリュー株が強い時期もあれば、昨今続いているように②グロース株が強い時期もあります。これはトレンドなので買われ過ぎたものは下がり、次のリーダーが登場し、また次の時代を担うリーダーが登場するということを繰り返しています。
2004年にアマゾンのことを知っている人なんてほとんどいなかったのに、そこから時価総額は120倍以上になり、今では世界をけん引しています。ということを考えると、同じリーダーが居座り続けるのはあり得ないので、時価総額の上位だけを買うのではなく③や④も買ってこそ本当の意味での世界中に分散しているといえるのではないでしょうか?
ただ、オルカンは時価総額の高い4.6%を買うので、残りの95.4%のような小型株を買いません。つまり、このスタイルの中でほとんど②に集中していることになります。
これらの理由から、世界中に分散しているというよりは、時価総額の最も大きな数社かつ、②グロース株に集中投資している投資信託だと言えます。
オルカンの欠点
とはいっても、アマゾンのような企業が小型株から成長し、時価総額が大きくなればしっかりとそのタイミングで組み込むのがオルカンです。長期的に見ればその点では安心なのかもしれません。
ただ、この時価総額加重という買い方は、世界のリーダーが入れ替わるときにとても不利に働く仕組みです。
例えば世界トップの企業がどんどんと下がっていき最終的には2461番目以下に落ちたとしたらどうでしょうか?
オルカンは時価総額が下がったぶんだけ株を売却していきます。
つまりどんどん割安で売却してしまうのです。当然ですが株は下がりきる前に先回りして売ったほうが高く売れるのでベターに決まっています。
逆もそうです。2004年にアマゾンを買っていれば大爆発していますが、オルカンは2004年時点ではアマゾンを買いません。だって時価総額がまだ2461社以下だったからです。そして株価が上がった分だけ買うので、割高な時に買いこんでいくことになります。ということは昨今のようにGAFAMと呼ばれたり、マグニフィセント7と呼ばれたり、その時世界をけん引している企業がさらに大きくなるマーケットにおいては追い風だが、世界のリーダーが入れ替わる時期にはかなり遠回りになり不利に働きます。
今後のインデックスファンド
そして、いよいよ世界のリーダーが入れ替わる時期が来ているのではという説もあります。
例えば、日本株バブルが崩壊したとき、日本株は世界の時価総額の42%に達していました。
また、2000年のドットコムバブルが崩壊したとき、S&P500の上位10社の時価総額は全体の27%でした。
そして現在は41%と歴史的最高値です。
さらに、マグニフィセント7の利益成長率を見てみると2024年をピークに急減速し、今年は0%という予測も出ています。

まとめ
最初にお伝えしたように、オルカンがダメなのではありません。
長い目で見れば世界株式が右肩上がりに成長していくと筆者も考えています。
ただ、『分散投資できているから安心』ではなく、むしろ大型グロースへの集中一点買いなので、売却するタイミングを想定したら、他のスタイルへも分散しておく必要があるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



