医療保険が必要な理由?医療保険要らない説を検証してみます。

こんにちはファイナンシャルプランナーの森次です。

本日は『医療保険って必要なの?』というお題を解説してみたいと思います。

というのも今YouTubeなどで医療保険がいらないのではないかという論争が流行っています。こういったトレンドには必ず裏がありSNS等では再生回数を稼ぎたいというようなポジショントークもありますので要注意です。実際に保険はほとんどの人が入っているが無形商品なので価値がわかりにくいという特性から叩きやすいのでしょう。ただ、今まで何も考えずにとりあえず加入していた方々にとっては考えるきっかけになる良い機会だとも思います。今一度医療保険が必要なのかどうかを検討するきっかけにしていただけたら幸いです。

ちなみに、国の健康保険の範囲外だったり給与保障が必要な大きな病気に対応した3大疾病や重度疾病、ガン保険などはまた他の機会で解説しますので本日の医療保険はシンプルな入院や手術などの保険の事だと思ってください。

医療保険に入りたい人って誰?

まず大前提に、医療保険って誰が入りたいのでしょうか?

病気をした人や、歳をとり健康に気を使いだした人ではないでしょうか?

そういう人が加入すると毎月の掛け金が高くなったり入れなかったりと、条件が悪くなるのが保険です。逆に言えば、健康で若い人ほど条件は良くなります。ただ加入したいというニーズは低かったりします。つまり要らないと思っている人ほど実は良い条件で加入できるチャンスでもあるということを知っておいてください。

医療保険が要らない5つの説

国の保障があるから要らない説

これが定番の説ですが実際にどうなのか検証してみましょう。

下の図をご覧ください。

標準報酬月額30万円の人が1か月会社を休むと、30万円の給与の代わりに傷病手当金が20万円給付されます。30万円の給与の場合、社保税を抜かれ手取りは約22.5万円です。

一方傷病手当金は非課税ですが、社会保険は給与の時と同じ金額を抜かれます。さらに医療費がかかってきます。この方ぐらいの所得だと高額療養費制度で月に約8.7万円かかりますので手取りは6.8万円です。手取りはー15.7万円となります。

さらに国の社会保障はどんどん小さくなっていっています。

例えば老人の医療費負担が昔は無料だったのが今は現役と同じ3割負担です。

公務員や会社員は80年代まで1割負担でしたが今では3割負担です。

1か月の医療費上限を定めてくれる高額療養費制度も2000年までは約7万円でしたが今は約8.7万円です。

高所得者になると、2000年までは約12.5万円でしたが今は約25.4万円かかります。

この先も社会保障制度が手厚くなっていくイメージは中々湧きませんよね?

高所得者は要らない説

たしかに月々余裕がない人ほど何かあった時のリスクがあるので保障が必要だと思います。ただ、だからといって高所得者は必要ないのでしょうか?

下の表を見てください。

標準報酬月額65万円の方の傷病手当金は43.3万円です。そこから社会保険と医療費がかかると手取りは15.55万円となり、-33.2万円です。当然収入が高い人の方が家のローンや子供の習い事や保険料などの支出額は大きいはずです。病気で仕事を休んでもそれらの殆どの支払いは変わりません。つまり高所得者の方が傷病手当時のダメージは大きくなります。

貯金があれば要らない説

たしかに多くの貯金があればそれで賄えるのも事実です。

しかし多くとはどれぐらいのことを言うのでしょうか?

病気をした時の補填用の貯金を別に作っている人なんてほとんどいないのではないでしょうか?であるならば想定外の出費となります。貯金がどんどん目減りしていく恐怖を想像してみてください。しかもそれがいつ治るかわからなかったり大きな病気であったら?

経済的な不安があるのとないのでは病気と闘う時の気持ちが全然違うと思いませんか?

加入していてももらえないから要らない説

たしかに昔は約款に書かれている文言がわかりにくかったりややっこしかったりしましたが、医療保険はクレームとの戦いです。その度にリニューアルしてニーズに応えながらバージョンアップしてきた歴史があります。例えば昔は上皮内がんは給付対象外でしたが今は100%給付の保険会社も出てきました。急性心筋梗塞で60日所定の状態が続かないともらえなかった条件も、今では心疾患で入院か手術をすれば給付対象の保険会社もあります。だいぶイメージは変わりましたよね。

手数料が高いから要らない説

手数料=悪というのが今の流行りですが本当にそんなに単純な話でしょうか?

手数料とは保険会社の儲けです。しっかりと保険会社を儲けさせるからこそしっかりとしたサービスを受けられるのではないでしょうか?今の医療保険の給付はとにかく早くて気持ちが良いです。気持ちよくスピーディーに給付することで保険会社のイメージアップに繋げた方がメリットがあるからなんでしょう。それは医療保険が儲かるからですよね。儲かるからこそいざって時に頼りになる保障をスムーズに受けられるのですよね。手数料の対価にサービスがあるわけですから、単純に手数料=悪なのではなく、そのサービスを受けたいかどうかが論点だと思います。

まとめ

ここまで医療保険要らない説を果たして本当にそうなのかと解説してきましたが、それでも要らない人はいると思います。

それはお金の管理を自分で全てできる人です。

本来は医療保険に支払うべき保険料を別でどけておいて、ただ置いておくでなく使った分だけ目減りしないようにちゃんと資産運用をする必要があると思います。

貯蓄、保障、運用。これらをちゃんと自分で管理できる人は医療保険の要らない人と言えるのかもしれません。

逆にそうでなければ月々のサブスクで医療保険という安心を買う価値はあるのかもしれませんね。

最後までお読みいただきありがとうございました。




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